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気候変動生態学:山頂の植物種の豊かさ増大の加速は温暖化と連動している
Nature 556, 7700 doi: 10.1038/s41586-018-0005-6
20世紀半ば以降の社会の発展と人類による環境への影響の全球的加速傾向は、Great Acceleration(大いなる加速)として知られ、人新世の始まりを示す重要な指標として論じられてきた。Great Accelerationへの生態学的応答(生物種の生息範囲の変化や局地的絶滅など)に関する報告は増加中だが、そのような生物的応答が長時間にわたって同じように加速し続けているのかどうかは分かっていない。この知識の不足は、時間的および地理的に大規模な範囲にわたる生物多様性変化について利用できる時系列データが限られていることによって生じている。今回我々は、ヨーロッパ各地の山岳302座の山頂を145年にわたって観察するという、繰り返し行われた植物調査のデータセットを用い、山岳の生物多様性変化の時間的軌跡を、人新世の全球的に一貫する痕跡として評価した。植物種の豊かさの増大速度には、大陸全体にわたって加速が認められ、種の豊かさの2007~2016年の間の増大は、50年前(1957~1966年)の5倍であった。この加速は、地球温暖化の加速と極めてよく同期しており、全球的変化の他の促進要因とは連動していない。こうした空間的に広範囲にわたる山頂の種の豊かさの増大加速は、人間の居住地から離れた場所でさえ気候の誘発する生物的変化が加速しており、生物多様性ばかりでなく、生態系の機能やサービスにも広範囲にわたる影響が及ぶ可能性を実証するものだ。

