Letter

地球科学:プリューム・マントル中に保存された初期の高圧核形成事象

Nature 553, 7689 doi: 10.1038/nature25446

短寿命のヨウ素(I)とプルトニウム(Pu)の崩壊によって、マントル内部にキセノン(Xe)同位体異常が生じ、これによって地球形成の最初期段階が記録されている。Xe同位体異常は集積時の脱ガスと関連付けられているが、脱ガスだけでは、プリューム由来の玄武岩中にXeとタングステン(W)の同位体不均質が同時に生じることや、それらがマントル内に長期にわたって保存されることを説明できない。本論文では、高温高圧下における液体の鉄(Fe)合金と液体のケイ酸塩の間のI分配測定について報告し、現在のプリューム岩(すなわち、3He/4He比が高い岩石)に見られるXe同位体異常は、初期の高圧核形成事象におけるI/Pu分別に起因すると提案する。今回の測定結果は、圧力が増大するにつれてIが次第により親鉄的になることを実証している。そのため、高圧での核形成を経たマントルの一部は、揮発性とは関連のないI/Pu比の大きな低下を示すことになる。マントルのこのような部分は、現在のプリューム由来玄武岩に見られるXeとWの異常の原因である可能性がある。さらに、初期の高圧核形成に関与したマントルの一部はFeOに富んでもいたと考えられるため、周囲のマントルより密度が高い。このことは、こうしたマントルの一部の長期にわたる保存を助けたと思われ、地震波速度が遅く、3He/4H比が高い深部のマントル貯蔵庫内部に、現在それらが現れていることを示している可能性がある。

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