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がん:染色体不安定性は細胞質内DNA応答を介して転移を促進する
Nature 553, 7689 doi: 10.1038/nature25432
染色体不安定性はがんの特徴で、有糸分裂時に染色体分離エラーが持続することで生じる。染色体不安定性は腫瘍進化の主な駆動要因であるが、転移におけるその役割は明らかにされていない。今回我々は、染色体不安定性が細胞質DNAに対する腫瘍細胞自律的応答を持続させることによって転移を促進することを示す。染色体分離エラーにより多数の小核が生み出され、その破断によってゲノムDNAが細胞質に放出される。これが細胞質内のDNAを感知するcGAS–STING(cyclic GMP–AMP synthase-stimulator of interferon gene)経路や、その下流の非カノニカルNF-κBシグナル伝達の活性化を引き起こす。染色体不安定性を遺伝学的に抑制すると、異数性の高い腫瘍のモデルであっても転移が顕著に遅延し、逆に染色体分離エラーが持続すると、STING依存的な様式で細胞の浸潤や転移が促進された。染色体が不安定な腫瘍細胞は、細胞質DNAに対する致死的な上皮応答を妨げることで、自然免疫経路の慢性的活性化を利用して遠隔臓器に広がる。

