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進化学:6万世代にわたる分子進化の動態
Nature 551, 7678 doi: 10.1038/nature24287
進化の結果は、変異がどのように生じて個体群内をどのように広がっていくのかを支配する確率論的な動的過程によって決定される。しかし、こうした動態をゲノム全体にわたって長期的に直接観察することは困難である。今回我々は、大腸菌(Escherichia coli)の12の実験集団で、6万世代にわたり500世代間隔で全ゲノムのメタゲノム塩基配列解読を行い、分子進化の動態を解析した。適応度の上昇速度は経時的に低下するが、分子進化は実験期間全体を通して急速な適応のシグネチャーを特徴としており、各集団では優位性を巡って複数の有益なバリアント間での競争が同時に起きていた。多くの集団では長期にわたる準安定な共存が自然に生じ、各クレード内で進化が継続するというように、生態学的過程と進化的過程との間の相互作用が重要な役割を果たしている。また、エピスタシスおよび歴史的偶発性によって異なる遺伝子への選択の強さが変わる、というような自然選択の標的の経時的変化の証拠も示された。総合すると今回の結果は、一定の環境に対する長期的な適応が、多くの場合で想定されている以上に複雑かつ動的な過程となる可能性を示している。

