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地球科学:FeOOHのパイライト型高圧相

Nature 547, 7662 doi: 10.1038/nature22823

プレートの沈み込みによって地球内部へ輸送される水は、火山活動やプレートテクトニクスなどの地球の運動に強く影響を及ぼす。最近の研究では、含水鉱物は地球深部に相当する温度圧力条件でも安定であり、地表の水が核–マントル境界まで輸送される可能性があることが示唆されている。しかし、代表的含水鉱物の1つである針鉄鉱α-FeOOHは、下部マントル中部領域の条件で分解してFeO2を形成し、H2を放出することが最近報告されており、放出された水素が地表へと移動して地球内部の酸素分布に大きな変動が生じることが示唆されている。本論文では、第一原理計算とin situ X線回折実験に基づいて、下部マントル深部の温度圧力条件におけるFeOOH相の安定性を報告する。下部マントル中部でFeOOHがFeO2へ脱水素することを示唆するこれまでの研究とは対照的に、パイライト(黄鉄鉱)型のFeO6八面体構造をとり、周囲のマントルより高密度でマントル底部の条件でも安定な新しいFeOOH相が形成されることが示された。パイライト型のFeOOHは、深く沈み込んだスラブ内で他の含水鉱物との固溶体として安定に存在し、沈み込んだ縞状鉄鉱層内に形成される可能性がある。深部に運ばれたパイライト型のFeOOHは、最終的には沈み込んだスラブがマントル底部で加熱される際に、Fe2O3に解離してH2Oを放出する。この過程において、核–マントル境界の還元的環境では、鉄水素化物FeHxを形成することで、外核への水素の取り込みが生じる可能性がある。

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