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細胞死:化学療法薬はガスダーミンのカスパーゼ-3による切断を介してピロトーシスを誘導する

Nature 547, 7661 doi: 10.1038/nature22393

ピロトーシスは免疫に欠かすことのできない細胞死の一形態であり、古典的なカスパーゼ-1インフラマソームや、細胞質内のリポ多糖によるカスパーゼ-4、-5および-11の活性化により誘導され得る。これらのカスパーゼは、ガスダーミンD(GSDMD)を中央のリンカー部位で切断し、ガスダーミンNドメインを自己阻害から解放することでその小孔形成能を活性化して、ピロトーシスを実行する。この小孔形成ドメインは、GSDMDが属するガスダーミンファミリーに共通して存在するが、ファミリーの他のメンバーの活性化の機能や機構は明らかになっていない。今回我々は、常染色体優性の遺伝性難聴の原因遺伝子DFNA5であることが以前に示されたGSDMEが、TNFまたは化学療法薬により誘導されるカスパーゼ-3を介したアポトーシスを、ピロトーシスへと切り替える能力を有することを示す。GSDMEはカスパーゼ-3によりリンカーの位置で特異的に切断され、生じたGSDME-N断片が細胞膜に小孔を形成してピロトーシスを誘導する。化学療法後、GSDMEを発現する特定のがん細胞では、カスパーゼ-3によるGSDMEの切断がピロトーシスを誘導した。GSDMEは、ほとんどのがん細胞ではサイレンシングされているが、多くの正常組織では発現していた。ヒトの初代細胞では、化学療法薬によるカスパーゼ-3の活性化に応じて、GSDME依存的なピロトーシスが起きた。また、Gsdme−/−(別名Dfna5−/−)マウスは、化学療法による組織損傷や体重減少から保護された。これらの知見は、カスパーゼ-3の活性化がGSDMEの切断によってネクローシスを引き起こし得ることを示唆しており、がんの化学療法に新たな洞察を与えている。

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