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動物行動学:一夫一妻マウスにおける子育ての進化の遺伝学的基盤

Nature 544, 7651 doi: 10.1038/nature22074

子育ては哺乳類の生存に必須であるが、その進化の根底にある機構についてはほとんど分かっていない。今回我々は、2種類のマウス近縁種、ハイイロシロアシマウス(Peromyscus polionotus)とシカシロアシマウス(Peromyscus maniculatus)には、子育て行動に大きな遺伝性の違いが見られることを示す。我々は量的遺伝学を用いて、子育てに影響を及ぼす12か所のゲノム領域を明らかにし、そのうちの8か所は性特異的な影響を持つことから、子育ては雄と雌で独立に進化する可能性が示唆される。さらに、子育てに広範囲の影響を及ぼす領域もある一方、営巣など特定の行動に影響する領域もあった。営巣行動の違いと関連する遺伝子のうち、バソプレッシンはこの2種のマウスの視床下部での発現が異なり、その増加は営巣の減少と関連を示した。シロアシマウス属では薬理学を、ハツカネズミ属(Mus)では化学遺伝学を用い、バソプレッシンは営巣行動を阻害するが、他の子育て行動には影響しないことが分かった。以上のことから、我々の結果は、古くからある神経ペプチドの変動が、子育てにおける種間の違いに関与していることを示している。

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