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構造生物学:興奮性アミノ酸輸送体1の構造とアロステリック阻害
Nature 544, 7651 doi: 10.1038/nature22064
SLC1(solute carrier 1)ファミリーに属する輸送体は、ヒトの脳では興奮性神経伝達物質の取り込みを、末梢器官ではアミノ酸の取り込みを行っている。SLC1輸送体の機能の調節異常は神経変性疾患やがんと関連付けられている。今回我々は、ヒトSLC1輸送体の1つである興奮性アミノ酸輸送体1(EAAT1)を熱安定化したものについて、アロステリック阻害剤または拮抗阻害剤が結合した場合と結合していない場合の結晶構造を示す。これらの構造から、ヒトのこれらの輸送体の構造的な特徴、すなわち輸送機能、脂質や翻訳後修飾による調節に関わると考えられる細胞内および細胞外ドメインなどが明らかになった。また、構造中でのアロステリック阻害剤の配位や、水素重水素交換質量分析により測定された輸送体の動態の変化から、輸送サイクルの外向き状態に輸送体が固定されるという阻害機構が明らかになった。我々の結果は、ヒトSLC1輸送体の機能と薬理学的性質の基盤となる分子機構についての手掛かりを与えるものである。

