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分子生物学:コヒーシンの哺乳類ゲノム内での位置は転写、CTCFおよびWaplによって決まる

Nature 544, 7651 doi: 10.1038/nature22063

哺乳類のゲノムは、CCCTC結合因子(CTCF)とコヒーシンの働きで空間的に組織化されてクロマチンループやトポロジカル関連ドメインという構造をとり、これらが遺伝子の調節や組換えに重要な役割を果たす。CTCFは特定の塩基配列に結合して、コヒーシンを介した染色体の長距離シス相互作用の接触点を決める。この接触点にはコヒーシンも存在するが、コヒーシンは別の場所でDNAに取り付けられ、DNAに結合したCTCFに出会うまで、クロマチンループを押し出す働きをすると考えられている。しかし、このモデルでも他のモデルでも、コヒーシンがCTCF部位へと誘導される仕組みは不明である。今回我々は、マウスゲノム中のコヒーシン分布が、転写、CTCF、およびコヒーシン解離因子Wapl(Wing apart-like)に依存していることを明らかにする。CTCFが欠乏した繊維芽細胞では、コヒーシンはCTCF部位へ正しく誘導されず、代わりにコヒーシンローダー複合体が局在している活発な遺伝子の転写開始部位に蓄積した。CTCFとWaplの両方が存在しないと、コヒーシンは、活性な遺伝子の3′末端の領域(特に複数の遺伝子が互いに集中している領域)に、最大で70キロ塩基長にわたって蓄積していた。このような「コヒーシン・アイランド」の位置は、遺伝子発現の変化によって調節される。これらの知見は、酵母のコヒーシンに関して報告されているのと同様に、哺乳類のコヒーシンも転写によってDNA上の遠く離れた位置に移動し、この移動がコヒーシンのCTCF部位への配置に寄与していることを示しており、活性な遺伝子からのコヒーシンの除去が、転写を介した移動や、Waplを介した解離によって起こり得ることが分かった。

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