天文学:太陽面爆発の普遍的なモデル
Nature 544, 7651 doi: 10.1038/nature22050
恒星規模のコロナ質量放出から、小規模のコロナのX線ジェットや極紫外線ジェットまで、磁気によって生じる太陽面爆発では、強く応力のかかったフィラメントの磁束の放出が関与することがしばしば観測されている。理論的には、これらの2つの現象は、大きく異なる機構によって生じると考えられている。つまり、コロナ質量放出は、ねじれやトーラス不安定性の場合のように、エネルギーの解放に磁気トポロジーの変化を必要としない理想的な(散逸のない)過程によって生じるが、コロナジェットは、磁気リコネクションが関与する抵抗過程によって生じる。しかし最近、新たな観測から、全てのコロナジェットが、大規模な質量放出と同様にフィラメントの放出によって生じると結論付けられた。このことは、2つの現象の起源が物理的に同一であり、従って原因となる機構が単一である可能性、つまり質量放出がリコネクションから生じるか、ジェットが理想的な不安定性から生じるかのいずれかである可能性を示唆している。本論文では、フィラメントの放出によって生じるコロナジェットのシミュレーションについて報告する。このシミュレーションでは、太陽表面付近の高いシア磁場の領域が不安定になって爆発が起こる。得られた結果は、フィラメント放出とリコネクションの間の正のフィードバック機構である「磁気の突発的発生」を通して、磁気リコネクションがエネルギーを放出することを示している。我々は、コロナ質量放出とジェットの起源が(空間的な規模が異なるものの)実際に物理的に同一であれば、(理想的な過程ではなく)磁気リコネクションが質量放出の基礎にもなっているに違いなく、磁気の突発的発生は太陽面爆発の普遍的なモデルであると結論する。

