Article

分子生物学:Snf2–ヌクレオソーム構造から明らかになったクロマチンリモデリング機構

Nature 544, 7651 doi: 10.1038/nature22036

クロマチンリモデリング因子はヘリカーゼ様のATP依存性酵素であり、クロマチンの構造とヌクレオソームの位置を変化させ、調節タンパク質のDNAへの接近を可能にする。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)由来のクロマチンリモデリング因子SWI2/SNF2(Switch/sucrose non-fermentable)がヌクレオソームに結合した状態の低温電子顕微鏡構造を報告する。この構造から、Snf2の2個のコアドメインの配置は、ヌクレオソームとの結合によって変化することが明らかになり、これが酵素の活性化と考えられる。これらのコアドメインは、誘導されて生じた2つのBraceヘリックスを介して互いに接触し、これがATP加水分解とクロマチンリモデリングをつなぐために不可欠である。Snf2は主にその主要ドメインの裂溝内にある複数のヘリカーゼモチーフを介して、ヌクレオソームのDNA一巻き分のリン酸骨格に結合しており、この結果はさまざまなリモデリング因子でよく保存された基質結合機構を示唆している。Snf2は、正電荷を帯びた表面を介してDNAの次の一巻きと接触しており、これがSnf2をヌクレオソーム上の定位置につなぎ止める機構となっている。Snf2は結合部位のヌクレオソームDNAを局所的に変形させ、クロマチンリモデリング反応への準備を整える。これらの知見から、クロマチンリモデリングの機構を解明する手掛かりが示された。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度