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疫学:ウイルスゲノムから明らかになった、エボラ出血熱の流行の拡大および持続をもたらした要因
Nature 544, 7650 doi: 10.1038/nature22040
2013~2016年に西アフリカで発生したエボラ出血熱の流行は、その規模、期間および影響の全てにおいて前例のないものだった。今回我々は、既知の症例の5%以上に相当する1610例のエボラウイルスゲノムについて解析を行い、西アフリカ一帯におけるエボラウイルスの拡散、増殖および減弱を再構築した。地形、気候および人口動態と、行政区域間でのウイルスの動きとの関連性を検討した結果、より大きく、より近い集団間で著しい拡散が見られるという古典的な「重力」モデルが推定された。国境封鎖後に国際的な拡散は減弱したが、国際的な流行の種は国境を越えた伝播ですでにまかれており、国境封鎖措置は流行を食い止める上で効果的ではなかった。我々は、今回の流行が隣接諸国へと広がらなかった理由を検討し、これらの国々が大発生を起こしやすい状態にはあったものの、ウイルスが持ち込まれるリスクは低下していたことを示す。さらに我々は、今回の大流行が、さまざまなサイズ、持続期間および接続性を持った、不均一で空間的に分離した伝播クラスターの集合であったことを明らかにする。これらの知見は、将来の流行での介入のための情報として役立つだろう。

