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構造生物学:アンギオテンシンII受容体の選択性と多様性の構造基盤
Nature 544, 7650 doi: 10.1038/nature22035
アンギオテンシンII受容体のAT1RとAT2Rは、レニン–アンギオテンシン–アルドステロン系の重要な構成要素である。AT1Rは血圧の調節に中心的な役割を担っているが、AT2Rの機能はよく分かっておらず、その作用についての報告にはばらつきが見られる。今回我々は、これらの受容体の機能やリガンド選択性の差異の基盤となる機構を突き止めるために、AT2R選択性リガンド、およびAT1RとAT2Rの両方に結合する二重リガンドと結合させ、活性化状態に似たコンホメーションをとらせたヒトAT2Rの結晶構造を得た。意外にも、ヘリックスVIIIは非カノニカルな位置にあって疑似活性化状態を安定化していたが、それと同時にGタンパク質またはβアレスチンの結合を阻害していた。これは細胞で標準的な分析を行った際に見られたシグナル伝達応答の喪失と一致している。構造活性相関やリガンドドッキング・変異導入研究により、リガンド結合と選択性に非常に重要な相互作用が明らかになった。従って、我々の結果はアンギオテンシン受容体の異なる機能の構造基盤に関する手掛かりを与えるもので、新規な選択的リガンドを設計する際の指針となると考えられる。

