Letter

天文学:赤方偏移3.717に位置する静穏な大質量銀河

Nature 544, 7648 doi: 10.1038/nature21680

初期宇宙で星形成が停止した大質量銀河を発見するには、観測上の困難がある。その理由は、こうした大質量銀河の静止座標系での紫外線放射が無視できるほど少なく、極めて深部の近赤外探査でしか、確実に特定できないためだ。こうした探査から、赤方偏移z ≈ 2というビッグバンの30億年後の時期に現れる、大質量で静穏な早期型銀河が明らかになっている。この型の早期型銀河の年齢と形成過程は現在、改良された世代の銀河形成モデルによって説明されており、そうしたモデルからは、z ≈ 3~4で銀河が急速に形成されるという、観測から導き出された典型的な質量や年齢と一致する結果が得られている。より深部の探査では、サンプリングの粗い測光観測によって、赤方偏移がさらに大きい、より初期の静穏な大質量銀河を示す証拠が報告されている。しかし、こうした初期の静穏な大質量銀河は、最新世代の理論モデルでは予測されていない。本論文では、質量が太陽の1.7 ×1011倍のそうした銀河が赤方偏移z = 3.717に位置するのを、分光学的に確認したことを報告する。我々は、その銀河の年齢が、この赤方偏移の位置での宇宙の年齢の約半分であることを見いだしており、吸収線のスペクトルからは、現在星形成をしていないことが示された。こうした観測結果は、この銀河が、宇宙の歴史における最初の10億年以内に、短期間の激しいスターバーストとしてその恒星の大半を急速に形成したに違いないことを示している。このはるか昔のスターバーストは、サブミリメートル波長の探査によって発見されている事象とよく似ているように思われる。そのような大質量系の初期の形成は、初期銀河の集積についての我々の描像にかなりの修正が必要であることを示唆している。

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