Letter

化学:Pt/α- MoC触媒を用いて水とメタノールから低温で水素を生成する

Nature 544, 7648 doi: 10.1038/nature21672

水素で動作する固体高分子膜型燃料電池(PEMFC)は、さまざまな用途向けの魅力的な代替電源である。使用前の安全な貯蔵と輸送を確保する方法の1つは、安定な液体から必要な水素をin situで放出させることである。この点で、メタノールの使用は特に興味深い。メタノールは安価な上、自らを水で改質して18.8 wt%という高い重量密度で水素を放出できるからである。しかし、従来のメタノール水蒸気改質は比較的高温(200~350°C)で行われるため、自動車用や携帯機器用のPEMFCへの応用では、メタノールの水相改質(APRM)に重点が置かれてきた。この方法は必要なエネルギーが少なく、より小型で単純なデバイス設計でPEMFCスタックへの直接一体化が可能になる。しかし、依然として高効率APRM触媒が必要とされている。今回我々は、α-炭化モリブデン(α-MoC)の表面に原子レベルで分散させた白金(Pt)によって、APRMによる低温(150~190°C)での塩基を必要としない水素生成が可能になることを報告する。平均ターンオーバー頻度は、1時間につき白金1モル当たり水素1万8046モルに達した。我々は、これまで報告された低温APRM触媒をはるかに超える今回の非常に優れた水素生成が、水の解離を誘発するα- MoCの傑出した能力と、白金とα- MoCが相乗的に働いてメタノールを活性化し改質するという事実とに起因すると考える。

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