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発生生物学:リンパ管新生における脂肪酸β酸化の役割

Nature 542, 7639 doi: 10.1038/nature21028

リンパ管はリンパ管内皮細胞(LEC)により裏打ちされており、健康にとって極めて重要である。しかし、リンパ管の発生における代謝の役割はまだ明らかではない。今回我々は、トランスジェニックマウスモデルで脂肪酸β酸化で速度を制御する酵素CPT1AのLEC特異的消失がリンパ管発生を障害することを報告する。LECは脂肪酸β酸化を使って、増殖およびLEC分化中のリンパ管マーカー発現のエピジェネティック調節を行う。機序としては、転写因子PROX1によってCPT1A発現が上昇し、これが脂肪酸β酸化に依存するアセチル補酵素A産生を増加させる。ヒストンアセチルトランスフェラーゼp300はアセチル補酵素Aを用いて、リンパ管新生遺伝子のヒストンをアセチル化する。PROX1–p300相互作用は、PROX1標的遺伝子の優先的ヒストンアセチル化を促進する。この代謝依存的機序を介して、PROX1はリンパ管新生を促進するエピジェネティックな変化を引き起こす。特に、CPT1酵素の阻害が傷害誘導性リンパ管新生を抑制し、酢酸塩補充によるアセチル補酵素Aの補給によってin vivoでこの過程が救済されることは重要である。

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