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神経科学:ランダムに変異を起こさせたマウスにおける睡眠の順遺伝学的解析
Nature 539, 7629 doi: 10.1038/nature20142
睡眠は、無脊椎動物から脊椎動物まで保存されていて、恒常性により厳密に調節されている。レム睡眠(rapid eye movement sleep;REMS)やノンレム睡眠(non-REMS;NREMS)の量を決定する分子機構および細胞機構は解明されていない。今回我々は、ランダムに変異を起こさせたマウスの脳波図/筋電図を基盤とするスクリーニングによって、睡眠および覚醒に影響を及ぼす2つの優性変異を突き止めた。Sik3プロテインキナーゼ遺伝子のスプライス変異の1つは、固有の睡眠必要量の増加により、総覚醒時間の顕著な減少を引き起こす。断眠はこのキナーゼの調節部位のリン酸化に影響を及ぼすことから、睡眠量の恒常的調節にSIK3が役割を担っていると考えられる。Sik3のオルソログはショウジョウバエや線虫でも睡眠を調節している。ナトリウムリークチャネルNALCNの機能獲得性ミスセンス変異の1つは総REMS量やREMSのエピソード持続時間を減少させるが、それはおそらくREMS抑制ニューロンの興奮性増大によるものらしい。我々の結果は、マウスの睡眠行動の研究に順遺伝学的手法が有用であることを実証し、NREMSとREMSの量の調節に、それぞれSIK3とNALCNが役割を担っていることを明らかにしている。

