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がんの代謝:LKB1の喪失はセリン代謝をDNAメチル化と腫瘍発生に結び付ける
Nature 539, 7629 doi: 10.1038/nature20132
中間代謝ではクロマチン修飾の基質が産生され、代謝とエピジェネティックな状態の連動が可能になる。今回我々は、栄養の利用可能性と代謝、増殖を統合しているLKB1(liver kinase B1;別名STK11)腫瘍抑制因子の下流で起こる発がん性形質転換に重要な、代謝とエピジェネティックな変化を結び付けるネットワークを明らかにする。我々は遺伝学的操作を行ったマウスモデルと初代培養膵臓上皮細胞を作製し、転写、プロテオミクスおよび代謝についての解析を使って、LKB1の喪失とKRAS活性化の間の発がん性の共同作用が、S-アデノシルメチオニン産生と連動しているセリン–グリシン–1炭素経路のmTOR依存性の誘導により増進されることを明らかにした。これと同時に、DNAメチルトランスフェラーゼの発現が上昇してDNAメチル化が増加し、増加はレトロトランスポゾン因子で特に著しく、メチル化に伴って転写サイレンシングが起こる。こうした結果に対応して、細胞と腫瘍はLKB1欠失によってセリン生合成阻害とDNAメチル化に感受性になる。従って、我々はエピジェネティックな全体像に変化を起こさせてLKB1変異細胞の腫瘍発生性増殖を支える代謝亢進状態を明らかにした。しかし、これは一方で、治療に対する弱点となり得る状態を生じさせることになる。

