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細胞生物学:糖尿病で見られる炎症では脂肪酸合成が細胞膜を改造する

Nature 539, 7628 doi: 10.1038/nature20117

食餌性脂肪は、慢性炎症を介して病的なインスリン抵抗性を増進する。マクロファージによって産生される炎症性タンパク質の不活化は食餌誘発性糖尿病を改善するが、栄養が豊富な食餌が糖尿病を引き起こす仕組みは分かっていない。膜脂質は自然免疫応答に影響するが、それには高脂肪食誘発性の慢性炎症に影響を及ぼし、リン脂質の組成に基づいて細胞機能を変化させる膜内ドメインが必要である。脂肪酸合成酵素(FAS)が仲介する内因性の脂肪酸合成は膜の組成を変化させる。今回我々は、食餌誘発性炎症にはマクロファージのFASが不可欠であることを示す。マウスでマクロファージのFasnを欠失させると、食餌誘発性インスリン抵抗性、マクロファージの脂肪組織への動員、慢性炎症が阻止された。FASの欠失によって膜の状態や組成が変化して、細胞膜コレステロールを保持できなくなり、細胞の接着、移動や活性化に必要な過程であるRho GTPアーゼのトラフィッキングが中断されることが分かった。しかし構成的に活性化状態を保つRho GTPアーゼを発現させると炎症性シグナル伝達が回復した。外因性パルミチン酸は、内因性脂質とは異なるプールに分配され、炎症性シグナル伝達を回復させることはなかった。しかし、外因性コレステロールや他の平面状ステロールは炎症性シグナル伝達を回復させ、コレステロールはFASが誘発した膜状態の擾乱を再発させた。我々の結果は、外因性脂肪が誘発するインスリン抵抗性の出現には、マクロファージでの内因性脂肪の産生が必要で、これによって細胞膜にコレステロール依存性のシグナル伝達ネットワークの組み立てを受け入れる環境が作り出されることを示している。

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