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生物地球化学:大気中の二酸化炭素の季節サイクルの変化によって制約される陸域の光合成の予測

Nature 538, 7626 doi: 10.1038/nature19772

大気中のCO2濃度の上昇に対する植生の応答の不確実性は、将来の気候変動の予測の幅が広いことの一因となっている。一般的に、気候炭素循環モデルは、大気中のCO2濃度の上昇が地球の総一次生産(GPP)を高めるという点では一致している。しかし、モデル研究では、大気中のCO2濃度の倍増に対してGPPの増大が20%から60%と、このCO2の肥沃化効果の大きさに幅がある。本論文では、陸域のGPP増大に起因すると考えられている大気中CO2の季節サイクルの振幅で観測されている変化に基づいて、大規模なCO2の肥沃化効果に対する新たな制約条件を実証する。我々は、アラスカのポイントバローとハワイのクムカヒ岬から得られた大気中CO2の測定結果と、最新の気候炭素循環モデルによる過去の気候のシミュレーション結果を比較し、両測定地点におけるCO2の季節サイクルの振幅の増大は、気候温暖化がその一因である年平均GPPの増大と一致するが、CO2の肥沃化効果に違いがあり、モデルの変化傾向の幅を支配していることを示す。結果として、CO2の季節サイクルの振幅とGPPのCO2肥沃化の大きさの関係は、モデルの全アンサンブルでほぼ線形であった。季節的なCO2の振幅の観測された変化傾向と組み合わせると、この関係から、GPPのCO2肥沃化に対する矛盾のない新たな制約条件が得られる。全体的には、GPPは、大気中のCO2濃度が倍増すると、ポイントバローの記録に基づいて高緯度域の生態系では37 ± 9%、クムカヒ岬の記録に基づいて温帯の生態系では32 ± 9%増大すると見積もられた。

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