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分子生物学:脱ユビキチン化酵素Cezanneで見られるLys11結合型ユビキチン鎖に対する特異性の分子基盤

Nature 538, 7625 doi: 10.1038/nature19836

ユビキチン鎖によるタンパク質の翻訳後修飾は、さまざまな細胞生物学的な現象を調節している。ユビキチン鎖内には異なる8種類の結合型が共存しており、細胞内ではそれぞれが独立に調節されている。この「ユビキチンコード」が、修飾を受けた標的タンパク質の運命を決定する。ovarian tumour(OTU)ファミリーに属する脱ユビキチン化酵素は、ユビキチン鎖内の異なる結合型を標的とすることで細胞内シグナル伝達を調節しており、結合型に対する特異性が生じる機構を解明することは、ユビキチンシステムの根本的な理解につながる。本研究で我々は、脱ユビキチン化酵素Cezanne(別名OTUD7B)が、Lys11結合型ユビキチン鎖を特異的に標的として切断する仕組みを明らかにした。Cezanne単体、モノユビキチンとの複合体、およびLys11結合型ジユビキチンとの複合体の結晶構造と、水素–重水素交換質量分析法とを組み合わせることで、酵素反応サイクルを詳細にわたって再構築することができた。ユビキチンとの結合によるコンホメーション変化の複雑な機構が、この脱ユビキチン化酵素の活性化を引き起こす。いずれの種類のユビキチン鎖も脱ユビキチン化酵素のS1部位と相互作用するが、Lys11結合型ユビキチン鎖のみが酵素活性部位に対して適切に結合して触媒活性を生じさせる。我々の研究は、脱ユビキチン化酵素の柔軟性を明らかにし、脱ユビキチン化酵素は、ジユビキチンのような本来の基質が活性部位に結合した時に新しいコンホメーションをとり得ることを示している。

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