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生物地球化学:同位体データベースに基づく化石燃料メタンの全球排出量の上方修正

Nature 538, 7623 doi: 10.1038/nature19797

全球の放射強制に対するメタンの影響は、人為起源の温室効果ガスのうち二酸化炭素に次いで大きいが、全球の大気メタン収支に関する我々の理解は不十分である。全世界の化石燃料工業(天然ガス、石油、石炭の生産と利用)は、全大気メタン収支に対して、メタン排出量に15~22%寄与していると考えられている。しかし、化石燃料工業活動の結果としてのメタン排出量の変化傾向と、場所が一致していることが多い化石燃料工業の排出源と自然界で起こる地質学的な漏出源の、メタンの全排出量に対する寄与については疑問が残っている。本論文では、全球のメタンとメタン炭素同位体の長期記録に基づいて、全球のメタン収支と、メタン排出量に対する化石燃料工業の寄与を再評価する。我々は、化石燃料、微生物、バイオマス燃焼によるメタン排出源を含む、メタン排出源の同位体特性に関するこれまでで最大のデータベースをまとめた。その結果、排出源の同位体特性が大きく修正されたため、化石燃料メタンの全排出量(化石燃料工業による排出と自然界における地質学的なメタン漏出の合計)は、時間とともに増加してはいないが、現在の見積りよりも60~110%多いことが見いだされた。我々は、これが観測された全球的な緯度方向のメタン勾配と一致することを示す。自然界における地質学的なメタン漏出を考慮すると、天然ガスや石油、石炭の生産と利用によるメタン排出量はこれまでの調査結果より20~60%多いことが分かった。今回の結果は、化石燃料工業によって人為的な気候強制を緩和できる大きな可能性を示唆しているが、生産の一部として天然ガスから排出されるメタンの量は、過去30年間で約8%から約2%へ減少していることも明らかになった。

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