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幹細胞:脂肪分解経路はショウジョウバエ成虫の正常な幹細胞および形質転換した幹細胞を維持する

Nature 538, 7623 doi: 10.1038/nature19788

がん幹細胞(CSC)は、腫瘍の休眠状態や再発、そして最終的に多くのがん患者の死亡の原因になっている可能性がある。また、CSCは通常、細胞毒性条件に対して抵抗性を持つ。しかし、治療に対するこうした抵抗性の背後にある生物学的機構についてはほとんど分かっていない。今回我々は、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の成虫の消化器系における幹細胞死について調べた。COPI(coat protein complex I)–Arf79F(別名Arf1)複合体のノックダウンは、脂肪分解経路を減弱させることで、正常な幹細胞および形質転換した幹細胞をネクローシスによって選択的に殺すが、分化した細胞には影響しないことが分かった。細胞死を起こしている幹細胞は、draper–myoblast city–Rac1–basket(別名JNK)依存的なオートファジー経路を介して、周囲の分化した細胞により貪食される。さらに、Arf1阻害剤は、ヒトのがん細胞株においてCSCを減少させる。従って、正常な幹細胞やがん幹細胞は主に貯蔵脂質に依存してエネルギーを得ており、脂肪分解を阻害すると餓死する。この知見は、ヒトがんにおけるCSCの除去を助ける新たな治療につながるものである。

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