Letter

ナノスケール材料:ポリマーパッチを持つナノ粒子の表面パターン形成

Nature 538, 7623 doi: 10.1038/nature19089

化学的または形状的にはっきりと異なる表面ドメイン(パッチ)を持つコロイド粒子のパターン形成は、研究上の強い関心を集めてきた。表面にパターンが形成された粒子は、原子や分子に類似したコロイドとなる他、液体系の相転移研究でモデル系としての役割を果たし、さらには「コロイド界面活性剤」としてふるまったり、ハイブリッド粒子合成用のテンプレートとして機能したりする。マイクロメートルサイズやサブマイクロメートルサイズのパッチ状コロイドは、今では効率よく作製されているが、数十ナノメートルオーダーの大きさの無機コロイドナノ粒子の表面パターン形成は、一般的ではない。こうしたナノ粒子は、サイズや形状に依存する光学的、電子的、磁気的特性を示し、その集合体は新しい集団的特性を示す。現時点で、ナノ粒子のパターン形成は、パッチを2つ持つナノ粒子と、表面リップルや「ラズベリー」状の表面形態を有するナノ粒子の作製に限られている。今回我々は、溶媒の質を変えた後の、均一なポリマーブラシから表面ピン止めされたミセルへの熱力学的に駆動されるポリマーリガンドの偏析を利用して、ナノ粒子の表面パターン形成を実証した。パッチの形成は可逆的であるが、光架橋を用いると永続的に維持できる。今回の方法は、パッチの大きさと空間分布、ナノ粒子1個当たりのパッチ数の制御を可能にし、これは理論モデルと一致する。今回の手法の汎用性は、さまざまなタイプのポリマーがつながれ、さまざまな外部刺激を受けた、大きさや形状、組成の異なる複数のナノ粒子にパターンを形成することによって実証された。こうしたパッチ状ナノコロイドは、基礎研究、ナノ材料の自己集合、診断、センシング、コロイド安定化に応用できる可能性がある。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度