Letter
分子画像化法:γ線と磁気共鳴を使って画像化と分光を行う方法
Nature 537, 7622 doi: 10.1038/nature19775
磁気共鳴画像化法(MRI)では、診断医学用途の精細な空間分解能、スペクトル感度、数多くのコントラスト機構が得られる。γ線カメラを使った核画像化法では、体内の特定の標的を調べるのに少量の放射性トレーサーで済むという利点が得られる。本論文では、画像化法と分光法の両方の有利な側面を組み合わせた手法について報告する。この方法では、空間情報は、MRIのように高周波電磁波と磁場勾配の両方のパルスを使って、微量の偏極した放射性トレーサーのスピン配向に符号化される。しかし、弱い高周波信号を検出するのではなく、γ線の検出を通して画像情報が得られる。単一のγ線検出器を使って画像を取得でき、γ線カメラは必要ない。我々は、スピン交換光ポンピングというレーザー手法を使って偏極させた準安定核異性体131mXeをわずか約4 × 1013原子(約1ミリキュリー)しか含まないガラスセルから画像とスペクトルを生成して、今回の手法の実現可能性を実証した。131mXeの代わりにセルに水を充填し、従来型のMRIを使って撮像するならば、セルに含まれる水分子は1024個以上になる。今回の手法の高い感度によって、磁気共鳴の応用の幅が広がり、新しい種類の放射性トレーサーが得られる可能性がある。

