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地球力学:カンラン石とダイヤモンド包有物から得られたHIMUの謎を解く新たなカギ

Nature 537, 7622 doi: 10.1038/nature19113

マントルの溶融は、海洋地殻と大陸地殻の形成をもたらし、プレートテクトニクスによる地殻再循環と共に、地球のケイ酸塩部分の化学的分化を駆動する主要な過程である。海洋性玄武岩試料から分かる現在のマントルは、いくつかの端成分組成に囲まれた大きな化学的変化と同位体的変化を示している。中でも、HIMU端成分(高いU/Pb比μを持つ)は、沈み込んで再循環した玄武岩質の海洋地殻によるものと一般的に考えられている。しかしこの考えには、HIMUマグマのマントル供給源に関する最近の研究から疑問が投げ掛けられている。例えば、HIMU溶岩中のカンラン石斑晶の分析結果は、再循環した海洋性玄武岩である輝岩の残滓ではなく、カンラン岩の部分溶融に由来することを示している。本論文では、こうした溶岩の供給源を解明するデータを報告する。すなわち、カンラン石斑晶の高精度微量元素分析の結果は、カーボナタイト流体による交代作用を受けたカンラン岩を示している。さらに、ダイヤモンドのカーボナタイトのメルト包有物とHIMU溶岩に見られる微量元素パターンの類似性は、大陸地殻の底に溶合してマントル対流からは孤立した大陸下のリソスフェアマントル内で、交代作用が起こったことを示している。深部HIMUマントル供給源に始生代から前期原生代の地表物質が含まれているとする硫黄同位体データによる証拠を考慮すると、地球史の半分以上にわたるHIMU端成分の複数段階の進化が明らかになる。HIMU供給源は、対流するマントルに取り込まれ、境界層内に蓄積され、マントルプリュームとして上昇し部分溶融して海洋島玄武岩になる以前に、始生代から前期原生代の沈み込みに関連したカーボナタイトの交代作用を受けた大陸下リソスフェアマントルとして形成された。

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