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高エネルギー宇宙物理学:分解された原子線によって明らかになった2つの超高輝度X線源のアウトフロー
Nature 533, 7601 doi: 10.1038/nature17417
超高輝度X線源は、銀河系外銀河の中心核からずれた所にある点光源で、そのX線輝度は3 × 1039 erg s−1を上回る。それらは、コンパクト天体への降着によって駆動されると考えられている。この説明としては、強力な磁場を持つ中性子星への降着、古典的なエディントン限界かそれを超える降着率での恒星質量ブラックホール(質量が最大で太陽の20倍)への降着、中間質量ブラックホール(質量が太陽の103~105倍)への降着などが考えられる。これまでの分析ではエネルギー分解能が十分でなかったため、X線バンドでの輝線や吸収線を明確に識別できず、降着流を詳しく分析できなかった。本論文では、超高輝度X線源 NGC 1313 X-1とNGC 5408 X-1の高分解能X線スペクトルにおいて、累積有意性が5標準偏差を超える、強くイオン化した鉄、酸素、ネオンに起因するX線輝線と、同程度の有意性を持つ青方偏移した(光速の約0.2倍)吸収線が存在することを報告する。青方偏移した吸収線は高速なアウトフローガス内で生じたはずだが、輝線は放射源周辺の低速で移動するガスに由来する。我々は、降着を受けている超大質量ブラックホールや非常に大きな質量降着を受けている恒星質量ブラックホールのモデルで予想されるように、それぞれの放射源におけるコンパクト天体が、アウトフロー速度が光速の約0.2倍の強力な風に取り囲まれていると結論付ける。

