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古生物学:「タリーモンスター」は脊椎動物である

Nature 532, 7600 doi: 10.1038/nature16992

不可解な形態をしていて既知の主要な分類群に割り当てることができない絶滅タクソンの化石は、かつて古生物学上の主要な問題であった。こうした「所属不明化石(problematicum)の問題」、中でもカンブリア紀のバージェス頁岩の「奇妙な生物群」に対する答えとして長く支持されてきたのは、これらが絶滅した門の代表的な種だとする考え方であった。現在では、新たな証拠や最新の系統発生解析法を組み合わせることで、こうした生物の多くは類縁関係が明らかになっている。そうした中で最も顕著な例外はおそらく、「タリーモンスター」として広く知られるTullimonstrum gregariumだろう。これは、米国イリノイ州の後期石炭紀層で見つかったメゾンクリーク生物相(約3億900万~3億700万年前)に属する軟体性の大型化石生物で、1989年にイリノイ州の化石に指定された。その系統発生上の位置付けは確定しておらず、これまでに、紐形動物や多毛類、腹足類、コノドントおよびステム群節足動物オパビニアとの比較解析がなされている。今回我々は、1200点を超える標本の解析に基づいて、Tullimonstrumの形態を再検討した。その結果、前方の吻の先端には歯を含む口器があり、眼は長く硬い棒状構造の先端に付いて体の両側に突出し、体節のある長い体部には背葉と腹葉を有する尾鰭があることが分かった。我々は、脊索、軟骨性の弓体、鰓嚢、吻内の関節、および口に隣接する複数の歯列についての新たな証拠を示す。この形質の組み合わせと、系統発生解析による裏付けから、Tullimonstrumは脊椎動物であることが明らかになり、ヤツメウナギ類につながるステム系統に位置付けられた。T. gregariumの脊索動物との類似性から、絶滅ヤツメウナギ類の既知の形態的多様性が拡大し、50年以上にわたって議論されてきた軟体性化石動物の正体が明らかになった。

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