Letter

超伝導:Bi2Sr2CaCu2O8+xにおけるクーパー対密度波の検出

Nature 532, 7599 doi: 10.1038/nature17411

超伝導体を形成するクーパー対の量子凝縮体はもともと、並進不変であると考えられていた。しかし、理論的には、有限の運動量Qを持つ対が存在し得るため、クーパー対密度が空間変調した状態が生じる。そのような状態は極低温6Liガスにおいて生成されているが、超伝導体では直接観察されていなかった。銅酸化物超伝導体の擬ギャップ相はそのような「対密度波」状態を含むと、現在では広く仮定されている。本論文では、ナノメートル分解能を持つ走査型ジョセフソントンネル顕微鏡を使って、d波超伝導体の顕微鏡探針から超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+xの凝縮体へトンネルするクーパー対を撮像したことを報告する。我々は、亜鉛不純物原子の周りとBi2Sr2CaCu2O8+xの結晶超変調構造(supermodulation)の所でのクーパー対密度の変化の観察によって、凝縮体を可視化する能力を実証した。次に、走査型ジョセフソントンネル像のフーリエ解析を使って、Bi2Sr2CaCu2O8+xにおいてQP ≈ (0.25, 0)2π/a0、(0, 0.25)2π/a0の波数ベクトルの所でクーパー密度が変調していることを直接示す証拠を発見した。こうした変調の振幅はバックグラウンド凝縮体密度の約5%であり、変調の形状因子は主にsあるいはs′対称性を示す。この現象は、d対称性の形状因子と波数ベクトルQC = QPを持つ電荷密度波がd対称性の超伝導体と共存するときの、ギンツブルグ–ランダウ理論と一致する。またこれは、擬ギャップ相に対するいくつかの最新の微視的理論からも予言されている。

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