Letter
考古学:インドネシアのリャン・ブアのフローレス原人に関する層序および年代の修正
Nature 532, 7599 doi: 10.1038/nature17179
リャン・ブア(インドネシア・フローレス島)の後期更新世堆積物から発見された原始的なヒト族種であるフローレス原人(Homo floresiensis)は、幅広い関心と科学的議論を呼んだ。このタクソンが議論の的となる主な理由は、フローレス原人が埋もれていた堆積物(関連する石器や他の絶滅した固有動物相の遺物も含まれる)の年代が約9万5000~1万2000年前とされたことにある。この年代は、現生人類が約5万年前までにオーストラリアに到達した後も、フローレス原人が長く存続したことを示唆していた。今回我々は、リャン・ブアから得られた新しい層序学的および年代学的証拠からは、フローレス原人のホロタイプ(LB1)の推定年代(放射性炭素較正年代で約1万8000年前)や、このヒト族種の最後の出現年代(放射性炭素較正年代で約1万7000年前または1万3000~1万1000年前)が裏付けられないことを示す。新たに、フローレス原人の遺骨やそれらを含む堆積物の年代は約10万~6万年前となったが、このヒト族種のものと考えられる石器の年代は約19万~5万年前と幅広かった。フローレス原人が5万年前以降も存続して、フローレス島の現生人類や、東南アジアを経て分散したデニソワ人など他のヒト族と遭遇した可能性があるのかどうかは、議論の余地がある問題である。

