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材料科学:引力を持つ粒子で構成されるコロイド結晶における表面前駆融解モード
Nature 531, 7595 doi: 10.1038/nature16987
結晶表面は一般的に、結晶の融点より少し低い温度で融解し、薄い液体層に変化する。そうした表面前駆融解はあらゆる種類の固体で広く見られ、さまざまな冶金学的現象、地質学的現象、気象現象において重要である。前駆融解の研究にはX線回折法や示差走査熱量測定法が用いられているが、そうした方法では単一粒子分解能が得られないため基本的な機構の解明が困難であった。しかし、コロイドであれば、光学顕微鏡でマイクロメートルサイズの個々の粒子の熱運動を直接追跡できるため、相転移研究に適したモデルシステムといえる。今回我々は、引力を調節できるコロイド球を用いて結晶–蒸気平衡界面を形成し、単一粒子レベルで表面前駆融解挙動を調べた。我々は、単層コロイド結晶がその周辺部で不完全な前駆融解を示し、液体層の厚さが一定であることを見いだした。これに対して、2層結晶や3層結晶は通常の完全融解を示し、表面液体の厚さは融点に近づくにつれて発散する。表面液体の微細構造は、ある面で従来の前駆融解理論による予測と異なっている。単層結晶における不完全な前駆融解は、バルクの固体–固体同形転移によって起こり、それとは別にバルク内に均一融解を誘起する力学的不安定性によって中断される。この発見は、二次元結晶は自由表面(すなわち固体–蒸気界面)から不均一に融解するという従来の仮説とは大きく異なる。我々が単層結晶で観察した意外なバルク融解は、粒界形成を伴っており、過去に提唱された粒界を介する二次元融解理論を裏付けている。今回見られた表面前駆融解、バルク融解、固体–固体転移の相互作用は、表面前駆融解と二次元融解に関する既存の理論に疑問を投げ掛けるものである。

