Letter
惑星科学:重力場から得られた67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の均一な核
Nature 530, 7588 doi: 10.1038/nature16535
彗星の核は、大部分が塵と水氷でできている。これまでの観測から、核は低密度で極めて多孔質であることが分かっていたが、計測の不確実性のため、許容される密度の範囲は大まかにしか絞り込まれていなかった。本論文では、67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の核の重力場に基づいて、その正確な質量、バルク密度、空隙率と内部構造について報告する。質量と重力場は、接近飛行時に10~100 kmの距離で計測された探査機の速度摂動から得られた。質点の重力質量はGM = 666.2 ± 0.2 m3 s−2であり、質量はM = (9982 ± 3) × 109 kg となる。核の体積の現在の推定値と合わせると、核の平均バルク密度は、533 ± 6 kg m−3 となる。この彗星の核は、低密度で高い空隙率(72~74%)の塵に富んだ天体であるように思われ、9P/テンペル第1彗星の核とよく似ている。最も可能性の高い組成の混合比は、質量で塵が氷の約4倍、体積で塵が氷の2倍である。核の内部は均一で、核全体で密度が一定であり、大きな空洞はないと結論付けられる。高い空隙率は、核の物質の固有な特性であるように思われる。

