Article

がん:慢性リンパ性白血病における頻発性非コード変異

Nature 526, 7574 doi: 10.1038/nature14666

慢性リンパ性白血病(CLL)はよく見られる疾患だが、臨床生物学的な性質を決定する遺伝的変化については、完全には分かっていない。本研究では、452例のCLLと、その前駆疾患である単クローン性Bリンパ球増加症の患者54人のゲノムの全体的状況を総合的に評価した結果について報告する。我々は、既知のCLLドライバー変化に加えて、ZNF292ZMYM3ARID1APTPN11の変化という新たなドライバー変化を明らかにした。また、NOTCH1の3′領域などの非コード領域に新規の頻発性変異も見いだした。こうした変異は、異常なスプライシングを引き起こし、NOTCH1活性を増加させ、その結果、疾患がよりアグレッシブになる。さらに、染色体9p13上のエンハンサーの変異は、B細胞特異的転写因子PAX5の発現を低下させる。ドライバー変化の累積数(0から4以上)により、臨床的挙動の異なる患者を区別できた。本研究により、CLLのゲノムの全体的状況が統合的に示され、CLLの新たな頻発性ドライバー変異が明らかになり、この腫瘍形成の管理を改善し得る治療介入が示唆される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度