Letter
惑星科学:67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星上の水氷の日周サイクル
Nature 525, 7570 doi: 10.1038/nature14869
彗星核の観測によって、表面にある水氷の量は極めて限られていて、観測されている水の脱ガスを十分に説明できないことが明らかになっている。このことは、9P/テンプル第1彗星で明確に実証されており、この彗星では揮発性物質によって生じるダストジェットが、表面に露出している氷領域と部分的にしか相関していない。67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の観測から、その活動には日照条件の変化に起因する強度の日周変化があることが明らかになっている。従来、水蒸気は太陽光の照射に関連する輸送機構によって氷に富む表面下層で生成されると考えられていたが、そうした活動は今まで観測されていない。9P/テンプル第1彗星の日の出の際に見られる短寿命の噴出を説明するために、表面に極めて近い所か表面上での水蒸気の周期的な凝結が提案されている。本論文では、67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星表面の水氷の観測結果を報告する。この水氷は、局所的な照射条件に従う周期的パターンで出現・消失し、局所的な活動の源となる。この水循環は、彗星の進化における重要な過程であると思われ、彗星表面における相対的な水氷量の周期的変化をもたらす。

