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細胞生物学:ライブ画像化RNAiスクリーニングで明らかになった哺乳類卵母細胞の減数分裂に必須の遺伝子

Nature 524, 7564 doi: 10.1038/nature14568

受精の際に、卵と精子は融合して新たな胚を作り出す。卵は、減数分裂と呼ばれる過程を経て、卵母細胞から生じる。ヒト卵母細胞の減数分裂は非常にエラーが起こりやすく、欠陥を持つ卵は、妊娠損失や、ダウン症候群などいくつかの遺伝病の主な原因となっている。減数分裂の適切な進行を保護するのがどの遺伝子なのかはほとんど分かっていない。本研究では、哺乳類の減数分裂遺伝子を体系的に明らかにするために、ハイコンテント表現型スクリーニング法を開発した。我々はRNA干渉を用いて、濾胞に包まれたマウス卵母細胞内で774個の遺伝子を標的とし、卵母細胞発生初期段階以降のタンパク質発現を阻害した。次に、生きた卵母細胞で染色体と微小管を高分解能で画像化することにより、複数の遺伝子の機能を同時に解析し、50種類の表現型についてそれぞれの卵母細胞を定量的に調べることにより、減数分裂遺伝子機能の総合的なリソースを作成した。このスクリーニングで、2241個の哺乳類卵母細胞における減数分裂進行について、これまでにない規模の注釈付けされたデータが得られ、これによって、減数分裂中の異常な染色体分離と関連した異常はどれかを体系的に解析することが可能になり、染色体が異常な整列のまま分裂後期へ進行すること、および紡錘体組織化の異常が危険因子であることが明らかになった。本研究で示した卵母細胞でのハイコンテントスクリーニング法により、哺乳類での減数分裂の体系的な研究が可能になる。

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