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がん:シチジンデアミナーゼはエピジェネティックなヌクレオシドの代謝を指示し、がんの治療手段を明らかにする

Nature 524, 7563 doi: 10.1038/nature14948

細胞は、DNA複製を補助したり、損傷したDNAを修復したりするためにヌクレオチドを必要とする。細胞は、de novoでの合成に加えて、死にかけた細胞のDNAや、食物の消化によって得た細胞物質のヌクレオチドを再利用する。再利用されるヌクレオシドには、エピジェネティックな修飾が含まれていることがあり、それが問題となる。DNAメチル化のエピジェネティックな継承は、主に親鎖からの修飾パターンのコピーによるものであり、すでに修飾された塩基が複製の間に無作為に取り込まれてしまうと、エピゲノムの忠実度に重大な影響を与え、有害な細胞表現型をもたらす可能性がある。これまでに5-メチル-2′ デオキシシチジン(5mdC)の再利用機構は調べられているが、最近明らかにされた酸化型5mdCである、5-ヒドロキシメチル-2′ デオキシシチジン(5hmdC)、5-ホルミル-2′ デオキシシチジン(5fdC)、5-カルボキシル-2′ デオキシシチジン(5cadC)を、細胞がどのように扱っているのかは不明である。本研究で我々は、ヌクレオチド再利用経路の酵素には基質選択性があり、新規に合成されたDNAにエピジェネティックに修飾されたシトシンが取り込まれることを、効果的に防いでいること明らかにする。従って、細胞株や動物は、これらの修飾型シチジンが多く存在しても、生理的な悪影響を受けずにいられる。さらに、5hmdCへの曝露後の増殖についてがん細胞株のスクリーニングを行ったところ、意外にも、5hmdCや5fdC投与により細胞致死が起こる細胞株の亜集団の存在が明らかになったことは重要である。ゲノム解析により、これらの感受性細胞株は、シチジンデアミナーゼ(CDA)を過剰発現していることが分かった。CDAは5hmdCと5fdCをウリジンバリアントへ変換し、これらがDNAへ取り込まれ、その結果、DNA損傷が蓄積されて、最終的には細胞死につながる。今回の結果は、エピジェネティックに修飾された酸化型塩基の代謝を明らかにすることにより、ヌクレオチド再利用経路についての現在の知見を広げるものであり、CDAを過剰発現していて他のシチジン類似化合物による治療に抵抗性のある、膵臓がんなどのがんに対する新たな治療法の可能性を示唆している。

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