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地球化学:地質学的二酸化炭素シンクとしての北極における有機炭素の浸食

Nature 524, 7563 doi: 10.1038/nature14653

北半球高緯度域の土壌には、数千年間にわたって炭素が貯蔵されており、大気の炭素貯蔵量の約2倍の炭素が含まれている。温暖化とそれに伴う永久凍土の融解によって土壌の有機炭素が露出するため、有機炭素が無機化し二酸化炭素(CO2)が放出される。しかし、この土壌有機炭素の一部は、浸食されて河川に輸送される可能性がある。こうした土壌有機炭素が河川で輸送される間に分解を免れて海洋堆積物中に埋没するのであれば、1万年を超えるより長期的な地質学的CO2シンクとして寄与し得る。こうした認識にもかかわらず、高緯度域の大規模河川における粒子状有機炭素(POC)の浸食フラックスや行方はまだあまり絞り込まれていない。本論文では、北極海への主要な堆積物供給源であるマッケンジー川におけるPOC供給源を定量化し、そのフラックスと行方を評価した。我々は、放射性炭素、安定炭素同位体、元素比の測定を組み合わせて、岩石由来のPOCを補正した。今回の試料から、浸食された生物圏のPOCはこの流域に数千年間存在し、平均的な放射性炭素年代は5800 ± 800年であり、熱帯の大規模河川のPOCよりもはるかに年代が古いことが明らかになった。測定された生物圏POCの含有量と流出土砂量の年変動から、マッケンジー川の生物圏POCフラックスは年当たり2.2+1.3−0.9テラグラム炭素と算出された。これは、この流域におけるケイ酸塩風化作用によるCO2減少の3倍である。沖合では、完新世を通して陸上有機炭素が効率よく埋没したことを示す証拠が見いだされており、有機炭素に富む高緯度域の土壌は地質学的に重要なCO2シンクとなる可能性があることが示唆される。

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