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エボラウイルス:西アフリカにおける2014〜2015年のエボラウイルス大発生の時空間的解析

Nature 524, 7563 doi: 10.1038/nature14594

西アフリカは現在、これまで記録されている中で最大規模のエボラウイルス(EBOV)発生に直面している。現時点までに2万7013件の症例が報告され、1万1134人が死亡している。この大発生のウイルスの起源は、2013年12月のコウモリから2歳男児への人獣共通性感染であったと考えられている。この初発症例から、ヒト間の接触によってギニア、シエラレオネおよびリベリアの国内にウイルスが広まった。しかし、それぞれの国に特有のウイルスの起源や伝播の時期は分かっておらず、現在のところ疫学的解析に依存しているが、患者の情報を得ることが難しいため、こうした解析の信頼度は低い可能性がある。今回我々は、現在の大発生で複数の系統を生み出したEBOVの遺伝学的進化を追跡した。ギニアの大発生中心地に展開された最初の診断ユニットであるヨーロッパ移動研究室(EMLab)が処理した患者179例の高深度での塩基配列解読から、2014年3月から2015年1月までの流行(エピデミック)の疫学的および進化的な経緯が明らかになった。EBOVゲノムの進化の解析においては、シエラレオネ由来の患者標品に対する同様の塩基配列解読の取り組みも役に立った。今回の結果から、ギニア由来のEBOVがシエラレオネへ入り込んだことや、その時期がおそらく2014年4月もしくは5月上旬だったことが確認された。ギニア/シエラレオネ系統のウイルスは、2014年の6月/7月ごろに混合した。2014年8月、9月および10月にわたるウイルス塩基配列は、この系統がギニア内で独立して進化したことを示している。これらのデータは、疫学情報とともに使うことで、抑制措置の有効性を過去にさかのぼって検証することを可能にし、また、進行中のウイルス性出血熱流行の進化について今までにない手掛かりをもたらす。

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