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微生物学:サイクリックdi-GMPは染色体複製を駆動する細胞周期の振動子として機能する

Nature 523, 7559 doi: 10.1038/nature14473

全ての生物にとって、細胞分裂および細胞分化を調整して適正な数の特殊化した細胞を生み出す能力は必要不可欠である。真核生物はサイクリンおよびサイクリン依存性キナーゼを用いて細胞分裂と細胞運命決定のバランスを取っているが、細菌では同様の調節系は見いだされていない。さらに、細菌で使われている、発生プログラムに従って細胞分裂を調節する仕組みはほとんど明らかになっていない。今回我々は、非対称分裂周期を持つ細菌Caulobacter crescentusがセカンドメッセンジャーであるc-di-GMP(cyclic diguanylate)の振動レベルを用いて細胞周期を進行させていることを示す。c-di-GMPが、必須の細胞周期キナーゼであるCckAに直接結合して、キナーゼ活性を抑制するとともに脱リン酸化活性を促進することが明らかになった。G1–S移行期におけるc-di-GMPの上昇はCckAをキナーゼ・モードからホスファターゼ・モードへと切り替え、複製開始および細胞周期の進行を可能にしている。さらに、我々は細胞分裂中にc-di-GMPがCckAに空間的な制御を課すことで将来の娘細胞の複製が非対称性になるようにしていることを示す。こうした研究から、c-di-GMPは細菌におけるサイクリン様分子であり、Caulobacterで染色体複製と細胞の形態形成を調整していることが示された。植物病原菌Agrobacterium tumefaciensにもc-di-GMPを介した制御が保存されているという知見から、この細菌の病原性および持続性の包括的な調節因子が、細菌のふるまいと細胞増殖を調整する一般的な機構であることを示唆している。

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