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細胞生物学:spastinとESCRT-IIIは有糸分裂紡錘体の解体と核膜の融合を協調させる

Nature 522, 7555 doi: 10.1038/nature14408

後生動物の細胞で分裂が開始されると核膜は崩壊し、微小管を含む紡錘体が染色体を捕捉できるようになる。細胞分裂の後期には、染色体が分離し、形成される娘核の周囲を取り囲むように核膜が再集合する。核膜が閉じる仕組み、またそれが紡錘体の解体と協調して起こる仕組みについては、ほとんど分かっていない。ESCRT(endosomal sorting complex required for transport)-IIIは、受容体選別やウイルスの出芽、細胞質分裂、細胞膜の修復の際に膜のくびり切りや融合を促進することがこれまでに知られている。今回我々は、後期の後半にESCRT-IIIが、再集合中の核膜の所に一時的に誘導されることを明らかにする。ESCRT-IIIとそれを調節するAAA(ATPase associated with diverse cellular activities)ファミリーATPアーゼのVPS4は、ESCRT-III類似タンパク質のCHMP7によって再形成中の核膜が紡錘体微小管を取り込む部位へと特異的に誘導される。次に別のESCRT-III類似タンパク質IST1が結合すると、AAAファミリーATPアーゼのspastinが直接引き寄せられて微小管を切断する。spastinの働きを阻害すると紡錘体の解体が障害されて、ESCRT-IIIが核膜に長く留まるようになる。後期にESCRT-IIIの働きを妨げると微小管の解体が遅れて核の完全性が損なわれ、次の間期にDNA損傷フォーカスが出現する。有糸分裂の終了時には、ESCRT-III、VPS4、spastinが協働して、核膜と微小管との接する部位で核膜の融合と紡錘体の解体を協調させ、核の完全性を確保しゲノムを保護すると我々は考える。この機構は細胞質分裂の際の細胞質の切断と対応し、極めてよく似ている。

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