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生理学:動力源のない外骨格を使って、ヒトの歩行のエネルギーコストを低減させる

Nature 522, 7555 doi: 10.1038/nature14288

ヒトの体は運動をするために非常に巧みに調整されていて、進化や成長、学習によって得られた高い効率でもって動くことができる。歩行の間に使われる代謝エネルギーは、外骨格からの力の入力によって部分的に置き換え可能だが、追加のエネルギー供給源なしで代謝率を抑えることはできるだろうか。そのためには人間–機械系の全体としての効率の改善が必要と考えられ、ヒトの歩き方は最適化されているように見えることからすると、それができれば意外な結果といえるだろう。今回我々は、動力源を持たない足首用の外骨格によって、ヒトの歩行の代謝率を低下できることを示す。作製したのは軽量の伸縮装置で、これが使用者のふくらはぎの筋肉(腓筋)と並行して働き、筋力の負担を軽減し、収縮に使われる代謝エネルギーを減少させる。この装置は、足が地面についている時に足首の動きによってバネが伸びたり緩んだりするのを機械式クラッチを使って保持し、腓筋とアキレス腱の機能の1つの遂行を助ける。しかし、筋肉と違って、このクラッチは力を受動的に維持している。この外骨格は化学エネルギーも電気エネルギーも全く消費せず、正味の正の力学的仕事もしないのだが、それでも自然な条件下で健常なヒト使用者が歩行に費やす代謝コストを7.2 ± 2.6%低下させる。この値は、動力源を持つ装置による節約量に匹敵する。この方法による歩行のエネルギー収支の改善は、歩行の際のエネルギー効率がもっとよくなるように体の構造を変化させるのに似ている。ヒトの運動はすでに、強い自然選択圧によって適した形に整えられているが、それでも効率の改善は可能である。歩行という簡単に見える行動にも、まだ学ぶべきことは多く残されている。

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