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発生生物学:リンパ管は静脈ニッチ内の特殊な血管芽細胞から生じる
Nature 522, 7554 doi: 10.1038/nature14425
細胞がその運命を獲得する仕組みは、発生生物学と再生生物学での根本的な問題である。多能性前駆細胞は、微小環境からの指示に応じて細胞運命を制約されるが、こうした過程がどういうものなのかはよく分かっていない。リンパ系の場合、主静脈からの静脈細胞が、分化転換によってリンパ管を生み出すと考えられている。今回我々は、ゼブラフィッシュではリンパ管前駆細胞が、主静脈内にあってこれまでに特性の明らかにされていなかった特殊な血管芽細胞のニッチから生じ、またこの細胞は動脈運命と静脈運命を持つ細胞も生み出すことを示す。さらに我々は、Wnt5bが新規のリンパ管誘導シグナルであることを突き止め、ヒト胚性幹細胞で「血管芽細胞からリンパ管」への移行を促していることを明らかにした。これは、この過程が進化的に保存されていることを強く示唆している。今回の結果は、リンパ管運命を指定する新たな機構を明らかにし、リンパ管を誘導するニッチの特性付けを初めて行ったものである。さらに広く見れば、この知見は、主静脈もまた不均一な構造であって、動脈底部(aortic floor)の造血ニッチに類似していることを明らかにしている。

