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分子生物学:eIF3は細胞増殖メッセンジャーRNAを標的として翻訳を活性化あるいは抑制する

Nature 522, 7554 doi: 10.1038/nature14267

タンパク質合成の調節は、発生、恒常性およびストレス応答を制御することから、真核生物の生物的過程におけるあらゆる局面で極めて重要である。13のサブユニットからなり、800キロダルトンの真核細胞開始因子3(eIF3)は、増殖性の翻訳に必要な、開始因子とリボソームの相互作用を組織化する。しかし、eIF3の機能に関する現時点の知識では、eIF3の脱調節が組織特異的ながんや発達障害に関連するという遺伝学的証拠を説明できない。今回我々は、PAR-CLIP(photoactivatable ribonucleoside-enhanced crosslinking and immunoprecipitation)法を用いて、eIF3と相互作用するヒト転写産物がゲノム全体にわたって見つかったことを報告する。eIF3は、細胞周期、分化、アポトーシスなどの細胞増殖制御過程に関連する極めて特異的なプログラムのメッセンジャーRNA(mRNA)に、5′非翻訳領域を介して結合する。意外にも、eIF3と、細胞増殖調節因子c-JUN、BTG1をコードする2種類のmRNAとの相互作用の機能解析から、eIF3が異なる様式のRNAステムループ結合を用いて、翻訳の活性化または抑制を行うことが分かった。我々の結果から、特異的なレパートリーの遺伝子発現を支配するeIF3の新たな役割が明らかになり、特定のmRNAに対するeIF3結合が発がんを抑制する標的となり得ることが示唆される。

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