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進化遺伝学:ノイズに対する選択が真核生物のプロモーターの多様性を制限する

Nature 521, 7552 doi: 10.1038/nature14244

1つの生物種内に見られる遺伝的差異の分離は、変異、選択および遺伝的浮動の働きの組み合わせを反映している。選択がない場合、多型は新しい変異のランダムな部分集合になると考えられるので、多型の影響と新しい変異の影響を比較すれば、選択に関する検定ができる。選択の証拠が存在する場合には、このような比較により、自然個体群内に存続する可能性が最も高い変異の特徴を明らかにできる。今回我々は、変異と選択がどのようにして、遺伝子発現を制御するシス調節配列の多様性を形作ってきたのかを調べるため、85系統の出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のTDH3プロモーター領域で分離中の多型の影響を実験的に決定し、この影響を、同じプロモーター中の236の点変異によって明らかになった変異の影響の分布と比較した。意外なことに、TDH3プロモーターの塩基配列の多様性に与えた影響は、発現ノイズ(すなわち、遺伝的に同一な細胞間での発現の変動性)に対する選択の方が、平均発現レベルに対する選択よりも大きかったらしいことが分かった。これは必ずしも、発現ノイズの差異の方が平均発現レベルの差異よりも適応度に大きく影響するからではなく、むしろ、この2つの表現型で変異の影響の分布に違いがあるためである。今回の研究によって、新しい変異の影響を系統立てて調べることで、進化機構の理解を深められることが明らかになった。またこの研究により、発現ノイズに対して選択が働くことを示す貴重な実験的証拠が得られたことになる。

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