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農業生態学:ハナバチはネオニコチノイド系農薬を含む食物を好む

Nature 521, 7550 doi: 10.1038/nature14414

ネオニコチノイド系殺虫剤が花粉媒介昆虫に与える影響については意見が大きく分かれている。この種の殺虫剤は致死量以下の濃度でも社会性ハナバチの行動を変化させ、コロニー全体の生存率を低下させる。しかしこれに対して、報告されているような悪影響が生じるのは、殺虫剤処理した植物の花蜜や花粉に見られるネオニコチノイド濃度よりも高い濃度のときだけだとの批判がある。さらに、ハナバチが他の利用可能な花で採餌することを選択し、そうすることによって殺虫剤を避けたり曝露量を減らしたりしている可能性も示唆されている。今回我々は二者択一方式の食餌実験を行い、セイヨウミツバチ(Apis mellifera)とセイヨウオオマルハナバチ(Bombus terrestris)が、最も広く使われている3種類のネオニコチノイド系殺虫剤、イミダクロプリド(IMD)、チアメトキサム(TMX)およびクロチアニジン(CLO)を花蜜に見られる程度の濃度で含む食物を避けないことを明らかにする。しかも、この2種のハナバチはどちらも、ショ糖のみの溶液よりも、IMDもしくはTMXを入れたショ糖溶液の方を好んで摂取した。IMD、TMXおよびCLOによる刺激では、2種のハナバチの口器にある味覚ニューロンからのスパイク応答は誘発されず、ショ糖感受性ニューロンの応答の阻害も起こらなかった。これらのデータは、ハナバチがネオニコチノイド類の味を感じられず、これらを忌避できないことを示している。それどころかハナバチは、IMDやTMXを摂取すると食物の総摂取量が少なくなるにもかかわらず、これらの殺虫剤を含む溶液を好んで摂取した。この研究により、ハナバチが食物中のネオニコチノイド類への曝露を自身では制御できないことが明らかになり、顕花作物にIMDやTMXを用いると、採餌するハナバチに重大な悪影響があることが示された。

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