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免疫学:免疫抑制性形質細胞は免疫促進的でT細胞に依存する化学療法を妨げる

Nature 521, 7550 doi: 10.1038/nature14395

がんに関連した遺伝的変化は腫瘍抗原の発現を誘導し、これはCD8+細胞傷害性T細胞(CTL)を活性化し得る。一方、定着腫瘍の微小環境は免疫寛容を促進するが、その機構はよく分かっていない。最近開発された、寛容誘導機構を克服する治療法は腫瘍指向性CTLを活性化して、一部のヒトがんに対して有効である。免疫機構もまた治療結果に影響を及ぼし、一部の化学療法剤は、免疫原性がある細胞の細胞死などのエフェクター機構の誘導によってがん特異的免疫応答を活性化する。我々は以前に、ケモカインCXCL13によって前立腺がん腫瘍へ動員されたB細胞が、リンホトキシンの産生により去勢抵抗性前立腺がんの進行を促進することを明らかにした。リンホトキシンは、前立腺がん幹細胞でIκBキナーゼα(IKKα)-BMI1モジュールを活性化する。去勢抵抗性前立腺がんはほとんどの治療に対して抵抗性なので、本論文では化学療法抵抗性獲得へのB細胞の関わりについて調べた。我々は、免疫促進的に働く化学療法剤で、侵襲性の前立腺がんに有効なオキサリプラチンに注目した。低用量オキサリプラチンは、免疫原性がある細胞の細胞死の誘導によって腫瘍指向性CTLの活性化を促進するが、この活性化応答をマウスB細胞が変化させることが分かった。3種類のマウス前立腺がんモデルでは、遺伝的もしくは薬理学的にB細胞を除去しないかぎり、オキサリプラチンに対する抵抗性が生じた。この重要な免疫抑制性B細胞は形質細胞であって、IgA、インターロイキン(IL)10およびPD-L1(programmed death ligand 1)を発現し、その出現はTGF-β受容体シグナル伝達に依存している。ヒトの治療抵抗性前立腺がんにも浸潤するこのような細胞を除去することで、オキサリプラチンで治療した腫瘍をCTLにより根絶できる可能性がある。

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