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がん:ヒトゲノム全域での変異率の変動の基盤となるDNAミスマッチ修復の差異
Nature 521, 7550 doi: 10.1038/nature14173
ヒトゲノム全域における体細胞変異率にはかなりの変動が見られ、変異率はヘテロクロマチンの複製遅延領域では上昇していて、早期複製ユークロマチンでは低下していることががんゲノムの塩基配列解読から明らかになっている。これにはさまざまな仕組みが関わっていることが示唆されてきたが、実際の原因については不明であった。今回我々は、DNAミスマッチ修復(MMR)の変動性が、こうした変異率の変動の基盤であることを明らかにする。652の腫瘍のゲノムから1700万の一塩基バリアントを解析したところ、メガ塩基レベルの分解能での局所的な常染色体の変異率はどのタイプのがんでもおおむね安定しており、差異は複製のタイミングや遺伝子発現の変化に関連していることが分かった。しかし、MMRの不活性化後に生じた変異は、早期複製ユークロマチンと比較して、複製遅延ヘテロクロマチンで濃縮することはなかった。従って、ヒトゲノム全域における大規模な局所的変異率の変動の主な原因は、変異の供給の違いではなく、DNA修復の違いにある。

