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微生物学:垂直伝播された糞便IgAレベルが染色体外表現型の変動を規定する
Nature 521, 7550 doi: 10.1038/nature14139
遺伝的操作をしたマウスモデルを繁殖させると、研究者および研究施設間で表現型に変動が見られ、その制御が難しい課題となってきている。多くの場合、微生物相がその変動の原因と推定されている。表現型変動に対する現時点での対応策には、同腹仔–母親対照群あるいはノトバイオティックマウスでの規定された微生物集合体の使用などがある。従来法で飼育されたマウスでは、マイクロバイオームは雌親から伝播される。今回我々は、同一施設内の野生型マウスで微生物によって糞便の免疫グロブリンA(IgA)レベルが2つに分かれるのは、染色体変異の効果に類似することを示す。複数の施設において、低IgAマウスの垂直伝播可能な微生物は、共棲あるいは糞便移植により、高IgAマウスの糞便IgAレベルを顕著に減少させることが分かった。低IgAマウスは外傷に対する障害が重度になるが、これは糞便移植により伝播が可能で、糞便のIgAレベルの違いによりもたらされる。低IgAマウスの微生物は、IgA自身および分泌IgAの分泌成分を分解することが分かった。以上の結果から、マウス間の表現型の比較では、異なる飼育者間の非染色体性遺伝的変動を考慮する必要があることが示される。我々は、糞便のIgAレベルが微生物相の変動性の1つのマーカーであると考えており、共棲および/あるいは糞便移植が異なる雌親からの子孫の解析を可能にすると結論する。

