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幹細胞:休止状態からの脱出はDNA損傷よる造血幹細胞の消耗を引き起こす

Nature 520, 7548 doi: 10.1038/nature14131

造血幹細胞(HSC)は、一生を通じて血球の産生を担っている。HSCへのDNA損傷の蓄積は加齢の特徴であり、加齢と関連した組織変性や悪性形質転換における主な要因と考えられている。最も一般的な遺伝性骨髄不全症候群であるファンコニ貧血など多くの早老症候群は、DNA修復の欠陥やゲノムの不安定性と関連している。しかし、健常者や患者のHSCにおけるDNA損傷の生理的原因は不明である。本研究ではマウスを用い、感染や慢性失血のような生理的ストレスを模倣した状態に対する応答として、HSCの恒常的休止状態からの脱出が誘導され、その直接的な結果の1つとして、DNA損傷が起きていることを示す。HSCが休止状態から脱出して繰り返し活性化されると、正常なHSCの消耗が引き起こされる。また、DNA修復経路が機能しないファンコニ貧血マウスでは、造血系が完全に破綻し、ファンコニ貧血患者で見られる高浸透型の骨髄不全が表現模写された。我々の結果は、正常なHSCにおける生理学的ストレスとDNA損傷との新たなつながりを明らかにし、加齢によるHSCでのDNA損傷の普遍的蓄積およびファンコニ貧血患者での造血系障害の促進の機構を説明するものである。

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