Letter
宇宙物理学:爆発星Nova Vul 1670における核の灰とアウトフロー
Nature 520, 7547 doi: 10.1038/nature14257
こぎつね座CK星(CK Vul)は、1670~1672年のアウトバーストで観測されたが、双極性星雲がその場所に発見される1982年まで、対応天体は見つかっていなかった。歴史上、CK Vulは新星(Nova Vul 1670)であると見なされてきたが、古典的な新星よりも明るく、星の衝突の結果であると考えられている「赤色トランジェント」との類似性から、CK Vulの状況についての疑問が再燃している。赤色トランジェントは冷えると、分子や塵の豊富な星周物質に囲まれている晩期M型星に似てくる。電波連続放射源が星雲の膨張の中心部で確認されたものの、CK Vulには星の起源天体はこれまで見つかっていない。本論文では、CK Vulが、塵だけでなくアウトフローという形で、化学種の豊富な分子ガスに取り囲まれていることを報告する。このガスは特異な同位体比を持ち、CK Vulの組成が水素燃焼により生じた核の灰によって大きく変化したことを示している。化学組成は、新星あるいは他のいかなる既知の爆発とも一致しない。さらに、一酸化炭素の観測結果からの全体の質量への変換は不確実ではあるものの、周囲のガスの質量は新星にしては大き過ぎる。我々は、CK Vulが2つの星の合体の残骸であるとすれば最もうまく説明されると結論付ける。

